画像診断に関して①
2020.5.22
カテゴリー - スタッフより
こんにちは。今月は放射線部より、画像診断に関するお話をさせていただきます。
CT検査の際に患者様からMRI検査との違いを訊ねられることがあります。
当院でも導入しているCT装置は短時間で広範囲の検査を施行することが可能で、全身の検査にも対応しています。
検査時間は5分から20分程度です。放射線を使用します。
頭部(脳出血・クモ膜下出血・副鼻腔炎等)・胸部・腹部・骨の検査に適しています。
空間分解能が優れており、1mm以下の小さな病変も発見することが出来ます。
非常に優れた装置なのですが、正常組織と病変との濃度差(コントラスト)が弱いことから、造影剤を投与しなければ診断が難しいことがあります。
早期の脳梗塞の発見は困難で、血管を画像化するには造影剤の投与が必要になってきます。
※当院では造影剤を使用した検査は施行しておりません。
続いてはMRI装置のお話をさせていただきます。MRIは検査範囲が狭く、検査時間は15分~30分程度です。
放射線を使用せず、磁石と電磁波を使用して体内の状態を画像化します。
組織分解能が優れており、正常組織と病変との濃度差(コントラスト)が明確な画像を得ることが出来ます。
骨の影響を受けにくく、造影剤を投与しなくても脳動脈瘤や狭窄、閉塞の診断に必要な血管を画像化することが可能です。
頭部(脳梗塞・血管・腫瘍等)・腹部・骨盤腔・整形外科領域(脊髄・靭帯・半月板等)の検査に適しています。
特に早期の脳梗塞を発見するためには大変有用な検査です。
注意事項としては、ペースメーカーや非磁性体(チタンは大丈夫です)がある方は原則として検査を施行しておりません。
撮像部位によっては閉塞感があり、工事現場のような騒音もするのですが、担当する診療放射線技師は患者様のご負担を軽減し、より良い画像を提供するため日々研鑽に努めています。
残念ながら当院では導入されていないため、検査が必要な方は近隣の医療機関様と連携し、迅速に検査を施行させていただいております。
それぞれの医療機器の特徴を活かし、様々な視点からの画像診断が早期発見・早期治療に繋がります。
何かご不明な点がある方は、遠慮なくお申し付けください。
はやせ希望クリニック放射線部では患者様の検査が終了した後、その都度消毒作業を行っております。
少々お待ちいただくこともあるかとは存じますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。