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一過性脳虚血発作(TIA)について

こんにちは。今回は放射線部より一過性脳虚血発作(TIA)についてお話させていただきます。

脳血管が血栓により閉塞し、血流が途絶えてしまうことで、脳へ酸素や栄養が供給されなくなり脳細胞が壊死してしまうことを脳梗塞といいます。壊死してしまう前に元の状態に戻り(血栓が溶ける)、脳梗塞が発症しなかった場合も、影響を受けた部位の機能は一時的に低下し、何らかの症状が現れることがあります。この状態を一過性脳虚血発作(TIA)といいます。

症状は脳梗塞の発症時と同様で、片側手足や顔半分の麻痺やしびれ、呂律困難や言語障害、脱力、めまい等の他、片眼が見えない、視野が欠けるといった眼の症状が現れることもあります。症状は数十分から1時間以内に治まることが多いです。症状が治まったからといって放置しておくことは非常に危険です。脳梗塞の前兆、一歩手前と認識してください。

 

※一過性脳虚血発作(TIA)後の脳梗塞発症の指標に『ABCD2スコア』があります。

A=age(年齢)、B=blood pressure(血圧)、C=clinical features(症状)、D=duration(症状の持続時間)、D=diabetes(糖尿病)といった項目を数値化し、発症リスクを評価します。

 

高齢者や持病のある方、症状の持続時間が長かった方は、その後脳梗塞が発症する可能性が高くなります。早期の段階で治療を開始することが発症や重症化の予防に繋がります。

一過性脳虚血発作(TIA)は動脈硬化、心房細動が原因となります。そのため、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙者の方は発症の可能性が高くなります。危険因子を知り、生活習慣病の予防や治療に努めることが大切です。原因を明らかにするためには脳MRI、頸動脈エコー、心エコーといった画像診断に加え、心電図や血液検査が必要になってきます。

当院では生活習慣病の予防や治療に力を入れて取り組んでおります。ご不明な点等ございましたら、遠慮なくご相談ください。

はやせ希望クリニック放射線部では患者様の検査が終了した後、その都度消毒を行っております。少々お待ちいただくこともあるかとは存じますが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。